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ブラック・ジャックは、手塚治虫の漫画『ブラック・ジャック』に登場する架空の人物・医師(無免許)。 == 人物像 == 無免許の天才外科医。本名は間 黒男(はざま くろお)。学生時代は普通に本名を使っていた〔作中ではほとんど「ブラック・ジャック」と呼ばれているが、本名を隠しているわけではなく、親しい友人からは「間」、高校の同級生のゲラからは「間君」、父からは「黒男」、命の恩人のタカシからは「クロちゃん」と本名で呼ばれている。むしろ、同窓会においては本名を名乗ったものの、同窓生から「ブラック・ジャック」と呼ばれてムッとしている場面もあった。〕。血液型はO型。年齢は作中の描写から30歳前後と思われる(年齢については下記に詳述)。 幼い頃、宅地造成業者らによるずさんな不発弾処理が原因で母親と共に爆発事故に遭い、大手術を受けて奇跡的に助かった。全身の傷跡はその時に付いたものである。また、その際に数箇所の皮膚を取り替えたことと爆発時の恐怖心によって、髪の毛の右半分が白髪になる。手術後は半身不随に近い状態であったが、必死のリハビリによって、負傷前と同様の身体能力を回復する(広島から大阪まで400キロメートルのハイキングもしていた。これは後に恩師・本間丈太郎がファイルにして世に出している。BJも「元の体に戻るために色々と無茶苦茶をやったもんだ」と語っている。)。しかし母親とは死に別れ、父親は愛人蓮花と共にマカオ(『U-18は知っていた』・『笑い上戸』では香港と記載されているが、手塚が長期連載を予定していなかったため、設定の矛盾が発生している)に去ったため(後に死亡)、天涯孤独の身である。そのせいか、母親を大事にしない人間に対してはしばしば激怒し、「腹の虫が煮えくり返る」「私なら母親のためならどんな大金(100億でも安い)でも払う」と手厳しい態度をとる一方、母親を大事にする人間や他人の母親が絡む問題に対してはかなり寛大な態度をとることも多い。 父親から和解のきっかけとして蓮花を「世界で最も美しい顔」に美容整形するよう依頼された際には、和解を拒否した上蓮花をわざわざ母親と同じ顔に整形し、「自分が世界で最も美しいと思う顔にした」と発言している。「かつては母を愛していた、だが今は蓮花だけを愛している」という父親の言動も、その理由の1つであった。なお、BJはそれ以後、父親が脳卒中で昏倒し、死亡するまで顔を合わせなかった。 子供の頃から、後述の復讐のためにダーツの腕を磨いており、悪漢に襲われた時などメスを投げることで応戦する描写がある〔『ご意見無用』では、漂流する木造船の上で、襲い掛かってきた鮫に対してメスを投げて応戦している。徒手格闘も非常に強く、拳銃を手にした相手に背後をとられた際も冷静に対処して危機を脱しており(『U-18は知っていた』)、精神的な強さも窺える。〕。だが、ダーツが原因で当時通っていた学校の友人・ゲラに重傷を負わせ、結果的に死なせてしまった時は激しく後悔している〔ゲラの家にサラ金の業者が上がりこんで彼に暴行し、それを止めるためにブラック・ジャックがダーツを投げて業者の腕に刺さり、逆上した業者がそのダーツを引き抜きゲラの喉に刺したため。ゲラはこの時の傷が元で後に重い病気に罹り、笑い声を上げることができなくなってしまった。ブラック・ジャックが手術を行うも二次感染により死亡。〕。 医学界では評判が悪いが、その一方で、同じ医大出身の手塚本人がモデルの医者をはじめ医者友達が複数おり、大学時代の先輩竹中に競馬の掛け金をたびたび無心されても、断ることなく合計3千万も貸すなど、意外に付き合いもいい〔その竹中が急死した際には、借金の回収と称して妻が経営する病院が軌道に乗るまでわざわざ住み込みで働いてやっている。〕。しかし、自分と同等の技術を持つ友人がいないことで孤独感を抱いており、自分に匹敵する技術の人物を求めているところがある。また、自分の医療技術に関しては絶対の自信を持っているが、医療以外でも何らかの高い技術を持つ人間には敬意を払うこともある。 顔の皮膚の左半分は、治療の際に黒人混血児(ハーフチルドレン)の親友・タカシの皮膚を貰ったものである。そのため、誌上ではわからないが、その部分は若干色が濃い〔単色印刷の場合。カラーにおいてははっきり色分けされている。もっとも手塚治虫得意のスター・システムによって、他作品に出演した際には肌の色の違いの無いブラック・ジャックが描かれる場合もある。しかし、現実には移植された皮膚は新陳代謝によって入れ替わるため、このようなことは起こらない。〕。その後、別の皮膚と取り替えてはどうかと勧められても、皮膚をくれた親友への義理からそれはできないと拒んでいる(第99話『友よいずこ』)。 医者になった理由は、自分の主治医であった本間丈太郎に憧れたことが上げられる。 手を施しても無意味に終わる、他の治療手段の方が良いなどの事情があれば手術を行わないか、途中で止めてしまうことがある。作中、爆発物によって視力を失った女性について警察から「犯人を見つけるために眼球の移植手術で視力を回復させてほしい」と依頼された時は、BJの技術を用いても5分しか視力が戻らないため、二度も視力を失う苦しみを味わうことになるとして、手術を拒否している〔結果的に「事件の全捜査費用3,000万円を払う」という捜査官の言葉に応じて手術を行ったものの、事件解決後に「3,000万円は患者に渡して欲しい」と頼んでいる。〕(第44話『目撃者』)。 自らを「命を何よりも大切に思う男」と称しているが、それは生きようとする命を指す。第21話『その子を殺すな!』でも描かれているように無頭児や脳死患者など、生きる意志が失われた命を救おうとはせず、むしろ命を絶っている。ただし、脳死判定の難しさについてのエピソードもある。 一緒に暮らしているピノコに対しては突き放したような言動を取ることも多いが、実際には彼女の無茶なワガママを聞いてやるなど、結構甘い。もっともブラック・ジャックの「おくたん(奥さん)」を自認するピノコは、自分を娘として扱うその態度に不満な様子。原作においてピノコ登場前はほぼ無表情な性格だったが、ピノコ登場後はやや表情もやわらかくなっている。 女性関係に対しては(ピノコは別として)、はっきり恋人関係であったことが語られているのは医局員時代の同僚の如月めぐみだけである(第50話『めぐり会い』)。他に、自分が手術した患者などの女性に想いを寄せられることは多いが、いずれもクールに断ったり相手の前から姿を消したりと、恋仲にはなっていない。ただ、一時ブラック・ジャックは如月めぐみ以外に、冷酷にメスを振るうことから「ブラック・クイーン」の異名を取る女医、桑田このみに想いを寄せたことはある。しかし恋人がいると知り、「ジャックからクイーンへ」と書かれた手紙を渡さず破り捨てるエピソードがあった(第57話『ブラック・クイーン」』)。その後のエピソードで、桑田このみは終電車でブラック・ジャックと再会したことがある。既婚である彼女がブラック・ジャックに自分の想いを告白するが、ブラック・ジャックは「確かに、私はあなたが心に焼き付いたことがありますがね、それももう過ぎた話です」と丁寧に断った(第199話『終電車』)。 年齢についてはシリーズ中ではっきりと示されたことは一度もなかった。ただ、爆弾事故にあって瀕死の重傷を負ったときの年齢が8歳であることは数回明示されている。そのことと作中で何度か示された「爆弾事故は○○年前」という言及から、おぼろげに年齢の推測はつく。第202話『20年目の暗示』では、爆弾事故は「20年前」と語られている。よって、この時点ではブラック・ジャックの年齢は28歳と設定されていたと考えられる(手塚がブラック・ジャックの年齢を28歳と決めたのは、当時担当だった2代目の担当編集者の年齢にちなんだと言われる)〔秋田文庫BLACK JACK Treasure Book P137より〕。また、第233話『骨肉』では爆弾事故が「25年前」と語られており、この時点では年齢は33歳ということになる。以上の点から、シリーズ中での年齢は20代後半から30代半ばぐらいであったと推定できそうである。 一人称は「私」もしくは「俺」。二人称は「お前さん」を多用し、第130話『霧』にて口癖であることを認めている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ブラック・ジャック (架空の人物)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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